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伝えたいこと。湧き上がってくるもの。
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 そんなわけで、3月の頭にした旅行の話でも。
 もうね、ずいぶん日が経ってしまってるから記憶もやや曖昧になってきてるんだけどね。

 一月くらいからずっと旅に出たくて、そのときは冬の厳島神社をまた見て見たいと思っていて、でも連休がなくて果たせずにいて。だんだん暖かくなってきて、気持ちは厳島神社から離れたものの、やっぱり旅心は消えずに二月に。
 三月の5~7日が連休だと知ったのは二月の末。いや、私が連休がない!旅に出たい!ってぶーぶー騒いでいたのを見かねた主任が、しょうがねえなあとそんなふうに休みを振り分けてくれたんだろうけど。いや本当に、申し訳ないやらありがたいやら(本当にわがまま言ってスミマセンでした、主任。次の旅が終わったらしばらく自重します)。

 しかしやっぱり、厳島神社は凍える冬の朝に行った数年前と同じ景色が見たかったので、三月に行くのはちょっと違うよなあ、と思い。
 そこで、直島の登場だったわけです。

 もう何年も前から、島ひとつが丸ごと美術館のようになっているところがあるのは知っていたのです。テレビで見たんだっけか。姉も興味あるって話してたこともあったな。
 ただ、そこが具体的にどこであるかをまったく記憶してなかったんです。
 固有名詞を何も覚えていなくて、行けるわけもなく。
 まあでも、いずれ機会があれば調べてみようかな、くらいに思っていたのです。
 で、ある日の夕刊に、それらしい島の特集があったんですね。あれ、ここは!と思ってネットで調べてみたら、特集が組まれていた犬島ではなく、隣の直島というところがどうもずっと気になっていた島らしいということが判明しまして。
 それが、たしか連休があると分かる少し前のことだったかと。
 ま、そのあたりで連休の使い方は決まったようなもので(笑)。

 そこから一気にプランを練り始めましたとも!
 ほとんど一日ネットで情報を見て、ガイドブックを買って、どうやったら安くて効率よく見所を抑えられるかをあれやこれや悩んで。
 最初は一人で行く予定だったけど、やっぱり誰かと泊まったほうが安くなるんですよね、しかも、直島にあるホテルでネットで検索できた唯一の場所が、一人で宿泊するとべらぼうに高いんですよね。
 というわけで、迷った末に、姉と一緒に行くことにしました。

 直島は瀬戸内海に浮かぶ小さな島。そこへ行くには岡山から電車、そして船、と乗り継ぐ必要がある。
 予算も厳しいし、直島の高いホテルに2泊することははなから頭になし。
 そんなわけで、一日目は岡山に一泊することに。
 新幹線で岡山に行って、ホテルに荷物を預けてから、少し遠いけど尾道を散策してきました。
 尾道は思ったほど猫(!)がいなくてちょっとがっかりだったけど、細くてレトロな路地がなかなかよかったです。何匹か見た猫はみんな愛想がよくて触らせてくれたしね。千光寺公園からの瀬戸内海の眺めも綺麗だったし。
 宿泊場所から離れていたから、時間を気にしてあんまりのんびりできなかったけど、また今度、次は一人で無駄にうろうろするのも楽しそうだなと思った場所でした。

 で、駅で時刻表を見て次の日のプランを練りながら、駅ビルのバーのようなところで夕食にし、就寝。
 翌日はいよいよ念願の直島ですよ!

 何時に岡山を出て何時に到着したか、すっかり忘れてしまった! でもあっちで、美術館をひとつ見てからお昼を食べたから、それなりに早い時間に出たんだっけかな。
 住所としては香川県、小豆島の少し西側に位置する、小さな島。十数年か、もうちょっと前に、ベネッセがその島の半分を買い取ってアートの島として確立した、不思議な島。
 島内には、建物のほとんどが地下にある地中美術館、美術館とホテルが一体となったベネッセハウスミュージアム、そして李禹煥美術館という3つの美術館と、家プロジェクトという7つの古民家や寺をアートの場として生まれ変わらせた施設がある。それから、屋外のあちらこちらに、誰が作ったなんという作品化も全然わからないオブジェもある(調べようと思えば、本などで調べられるけど、その場には何も書いてないのです)。
 なんかもう、何からどう書こうかわかんなくなるほど面白い島だったよ!
 船で近づいたときから、港にある赤いカボチャのオブジェが目を引き、また別の海岸沿いには黄色いカボチャがあり(もはや直島のランドマークです、あれは)、丘の上には3枚の銀色の板が、角しか地面についていない状態で立っているし(しかも実は風を受けてかすかに動く!)、船のパーツのようなものは波打ち際に放置されてるし(これも立派な作品です)、美術館に入らなくても妙なものがあちこちで見られる。
 宿泊はベネッセハウスで、宿泊者は20時くらいまでならベネッセハウスミュージアムには自由に入れるということだったから、昼間のうちに他の2つの美術館と、家プロジェクトを鑑賞。
 正直なところ、李禹煥美術館はちょっと物足りなかったけど(姉も同じだったよう)、次に行った家プロジェクトでは、いろいろと感じるものがありました。二人とも気に入ったのは、2階建ての家を使った「はいしゃ」(なぜか家の中に巨大な自由の女神像がある。何もかもが謎の空間)で、私はジェームズ・タレルの「南寺」(真っ暗な部屋に座って、前のスクリーンに像が浮かぶまで静かに待つという体験型のアート)、姉は「きんざ」(一回につき一人しか入れない、完全予約制の不思議な空間)が特にお気に入り。でも他の施設もそれぞれ不思議だったり綺麗だったり神秘的だったりして、かなり見ごたえがありました。
 そして! 何より地中美術館が!
 もうほんとうにね、すごい空間だよあそこは! だって広い敷地内に3人の作家の作品しかないんだよ! 逆に言えば、その3人のために作られた美術館なんだよ! そして建築家は、あの安藤忠雄だよ!
 建築自体も、無機質なコンクリートうちっぱなしで構造が複雑でちょっとした迷路のようで、それ自体でアートなんだけど、もうね、その中にまたアートがあるって言うのがね。しかも、シーズンオフで雨が降っていて寒くて、閉館まであまり時間がなくて、人がほとんどいないの(後日聞いた話によると、夏休みシーズンになると人が溢れて入場規制までするそう)。本当にすごく贅沢だった。ほんと、あれは行って体感したほうが絶対に良い。
 閉館時間ギリギリまで粘って、大満足してホテルに帰ったのでした。

 その後のベネッセハウスでの夕飯も綺麗で美味しくて大満足。
 食後に、私達が宿泊した棟ではないほうのミュージアムを見に行くも、疲れのせいか一日いろんなものを見すぎて感覚が麻痺しているのか、なんだか二人ともぼおっとしてしまって、その日はおしまいになったのでした。

 ホテル内のラウンジには無料のドリンクとアート関連の書籍がたくさんあって、翌日はそこでいろいろ見たり部屋でのんびりしたあとにチェックアウト、「はいしゃ」と同じアーティストが手がけた「I湯」という銭湯を外観だけ見て(月曜日は休業なのでした、残念)帰路に着いたのでした。



 本当に、行ってよかったよ直島!
 最初はグロテスクにしか思えなかった黄色に黒の斑点の付いた巨大カボチャも、見ているうちに愛着が湧いてきちゃったし(笑)。
 一人で行くつもりだったけど、結果的には姉と行って正解だったかも。感想をその場で言えたのがまた楽しかった。実は二人、けっこう感覚が似ているのであります。
 遠くてコストがかかっちゃうから気軽にはいけないところだけど、また機会があれば行ってみたいなぁ。違う季節、違う天候のときだったら、あれもこれもまた違うように見えるんだろう。


 あと一週間、予定が遅れていたら、中止にしたであろう瀬戸内二人旅は、こんな感じだったのでありました。

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無題
いいないいな~!とっても素敵なところだったんだね!わたしもいつか行ってみたい☆

厳島神社、なつかしいね。またぜひ行こう!!
なでしこ URL 2011/06/13(Mon)18:20:35 編集
無題
ぎゃー、コメント気づかなくてごめんね!

直島、本当に素敵なところだったよ!遠くてなかなかいけないところだけど、機会が会ったら是非行ってみて!

厳島神社も、綺麗だったよね~。あのときの綺麗さが忘れられなくて、また行くならやっぱり冬かな、って思ってるよ。きっと他の季節でも綺麗なんだろうけどね。
ほんと、また一緒に行けるといいね~!
KANA 2011/07/07(Thu)22:17:19 編集
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